(二人は五重塔へと向かった)

「あっ、見えてきたわね。あれが五重塔よ。
塔の朱色と相輪(そうりん)の金色が、背景の緑とよく調和してるわね。」

「おお、近くで見ると迫力あるな。五重塔自体は平成6年(1994年)に建立されたみたいだな。高さは33.6mで、西日本最大級の高さらしいぞ。」

毎年11月に開催される五重塔御開帳法要で、年に一度、扉が開かれ、御本尊である秘仏の五大明王が公開となるそうです。


「おっ。そろそろ11時になるぞ。善法堂へ向かうとするか。」


「ここにはカフェもあるのよね。写経の前に、何か甘いものも食べましょう。」
(二人は善法堂へと入っていく。入ると正面に佇むのは不動明王大仏である。)


本福寺の不動明王大仏は、九州を代表する仏師で僧侶でもある西田法雲の作です。
全長6m、横幅7mは日本最大級の木造大仏です。
その大きさは見る人を圧倒し、またこの不動明王は木像で着色してあり、全国的にも非常に珍しいものとなっています。

「うわー。すごい迫力ね。大仏っていうと、金属製のものか、木造のものでも、木の本来の色を生かしたものが多いと思うけど、ここの大仏は色彩豊かね。」

「本当だな。青い大仏って珍しいよな。それがさらに迫力を醸し出してるよな。」
(二人は大仏に圧倒され、しばし見入っていた。)

「じゃあ。そろそろお茶にしましょうか。」

善法堂の一角はカフェのスペースとなっており、うどんなどの軽食や、善哉などの和菓子やケーキなどの洋菓子も食べることができます。

(今回、二人は善哉とほうじ茶のセットを頂くことにしました)

「金粉も入っていて豪勢だな。それでいて、味は上品な甘さで最高だな。」

「そうね。また、この荘厳な雰囲気の中で頂くっていうのがいいわよね。」
(食事を終えると、二人は写経体験の申し込みを行った)

「写経と、滝行体験のほかに、写仏(仏様のお顔を書き写すこと)、座禅、も行えるみたいね。
写経では、般若心経を写すみたいだけど、魔理沙は般若心経ってなにか知ってる?」

「おう。今回写経を行うということで調べてきたぜ。」
般若心経(はんにゃしんぎょう)
大乗仏教における重要な経典の一つ。わずか260字ほどの短い経文に仏教の核心的な教えが凝縮されている。この経典は「空(くう)」の思想を中心に説いており、あらゆる現象や存在は実体がなく、固定した本質を持たないことを示している。般若心経は、般若波羅蜜多(知恵の完成)を通じて、煩悩や執着から解放され、悟りの境地に至る方法を説いている。特に「色即是空、空即是色」という言葉が有名で、これは物質的な世界と空(無自性)の関係を説明している。
「色即是空、空即是色」(しきそくぜくう、くうそくぜしき)
般若心経の中で特に重要な教えの一つ。
「色(しき)」は物質的なものや形あるもの、目に見える現象を指し、「空(くう)」は無自性、つまり本質的な実体がないことを意味する。
この句は、「色(物質的なもの)はその本質が空(無自性)であり、空(無自性)は同時に色(物質的なもの)に現れる」という意味。
つまり、私たちが認識している物質や現象は固有の本質を持たず、それらが存在するのは因縁(条件や関係性)による一時的なものであると説かれている。
この理解を通して、執着を手放し、物事を本質的に捉える智慧を得ることが重要だとされる。
般若心経の目的は、修行者が智慧を得て、迷いから解放されることにある。この経典は多くの仏教徒にとって日々の修行や瞑想の一部として唱えられ、精神的な成長を促すものとされている。
(二人は写経を行う部屋へと案内された)


(二人は厳かな空間の中で写経を行った。)

「ふう。普段筆で字を書くことなんてないから緊張したけど、この場所の空気感もあってとても集中できたわね。」

「そうだな。やり終えた時は、何ともいえない達成感があったよな。」
(二人は写経体験を通じて、集中し一字一字を書き進める中で心のざわつきが静まり、内面が澄んでいく感覚を得ました。雑念が消え、心が洗われたような清らかな気持ちになり、とても貴重な時間でした。)



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